不動産投資の新しい形!REITとは?

3 min 239 views

今回のテーマはREIT(リート)です!

ちょっと前まではあまり聞きなれない言葉でしたが、最近では新たな投資対象の選択肢として話題になっていますね。

聞いたことがある方も、初めて聞いたという方も知っておいて損はしない「REIT」について、基礎的な知識を共に学んでいきましょう。

そもそもREITって何?


REITとは、Real Estate(不動産) Investment(投資) Trust(信託)の略称です。
日本では、そのまま不動産投資信託と訳されますが、投資家の中では略称そのままにREIT(リート)と呼ばれています。

読んで字の如く、投資信託の運用対象が不動産であるわけなのですが、その中身について解説していきましょう。

REITの仕組み


通常の株式投資や株式投資信託では、企業の株式を売買・保有することによって、株価の値上がり益や企業の収益から出される配当金を受け取ることで利益を得ます。

一方でREITの場合は、投資家から集めた資金を元手に、不動産を売買したり、不動産を保有することで得られる家賃収入などの利益から分配金を投資家に支払う仕組みになっています。

先ほどは、「不動産投資信託」という日本語訳を取り上げましたが、法的には契約型と言われる「投資信託」会社型と言われる「投資法人」の2通りの形態があり、日本においては会社型が採用されていて、アメリカでもその多くは会社型です。

日本国内では、2001年に初めて上場がなされおり、日本のREITについては「J-REIT」と呼ばれています。

REITのメリット


一般の個人投資家が不動産投資を独力で行うには、かなり大きな資金が必要になり、投資初心者には敷居が高いというのが実情です。

しかし、REITを介することでイニシャルコストの問題を気にすることなく、不動産投資ができることは大きなメリットと言えます。
また、個別の不動産に投資が集中することがなく、様々なカテゴリーの不動産に投資ができますので、リスクを分散できる点も利点です。

他にも、通常不動産の売買に必要な所有権移転等に関わる諸手続きが必要ありませんし、物件の維持管理を直接担う必要もありません。
上場されているREITをネット上で購入するだけなので、その手間やタイムラグを大きく軽減することができます。

さらに、REITは利益の9割以上を分配金にすることで法人税の課税を軽減する仕組みとなっているので、安定的に配当を得ることができる点も特筆すべき点と言えます。

REITの注意点


メリットをたくさん並べてしまったので、「こんなに良いものならREITに集中投資しよう!」などと考えてしまう方もいるかも知れませんので、注意点も述べておきたいと思います。

先ほどは「個別の不動産に投資金を集中させなくて済む」、「リスクの分散」ができるというメリットに触れましたが、これはあくまでも不動産投資というセクターの中だけでのメリットです。

そもそも不動産は、日本が経験したバブル経済の崩壊にも前例があるとおり、不況の影響を受けやすい特徴があります。
もっと大きな視野でリスク分散を考えると、食品や金融、情報通信といったその他のセクターにも分散投資することが必要不可欠と言えるでしょう。

また、台風や地震、火災といった災害などの発生によって不動産が直接ダメージを受ける可能性があるため、保有を検討しているREITがどのような不動産を運用しているかについても把握しておき、損失が発生する可能性を事前に察知できるようにしておくことも重要です。

さらに金利上昇のリスクもあります。
日本はこれまでの長年に渡る不景気の対策として、「異次元の金融緩和」という政策を実施してきています。
これは簡単に説明すると、「企業や個人がお金の借り入れをしやすくするため、金融機関の金利を低く誘導する」という政策を実施してきたということです。

これによって、不動産を購入する際に必要な資金の調達が容易になり、返済する利子の額も少なくて済んできたというわけですが、ここ最近はアメリカで金利を上げる方針が明らかになっており、日本においても永遠にこの低金利が続くということはなく、もし金利が上昇した際には、配当金の減配や価格の下落といった影響が出る可能性があるということも知っておきましょう。

まとめ

今回はREITについて解説しました。
メリットとリスクについてご理解いただけたでしょうか?
どちらもたくさん書き並べてしまったので結局REITが良いのか悪いのか分からないという方もいるかも知れませんが、仕組みやリスクを把握した上で軍資金の一部をREITに投資するということは何ら問題がないことだと思います。

これは投資全般に言えることですが、投資をされる個人によって引き受けることのできるリスクは様々で、自身の中でリスクとリターンのバランスが取れてさえいれば、積極的に投資を行うことは人生を豊かにするためにも有効であり、必要と言えます。

あくまでも多々ある投資手法の一部であると認識し、長期・分散投資を常に心がけること、これが重要です。
これからも皆さんと共にたくさんの知識を学んでいければ幸いです。

関連記事